株式会社ハーヴェストのブランド「レザークラフトカンパニー」のこだわりとは

「株式会社ハーヴェスト」はカバンや財布などのアイテムを中心に製造・販売しているメーカーです。

特に「レザークラフトカンパニー」というブランドでは、上質なイタリアンレザーにこだわったものづくりで、ハイクオリティなアイテムを低価格でユーザーに提供しています。

今回は「株式会社ハーヴェスト」の代表取締役社長である髭 達也さんにインタビューの機会を頂戴しました。

株式会社ハーヴェスト
代表取締役社長 髭 達也さん
  • 1983年 4月 株式会社キッズカンパニー創業
  • 1995年 6月 ハーヴェスト・レーベルブランド発表
  • 1995年 12月
    株式会社キッズカンパニーより分社独立し
    株式会社ハーヴェスト設立
  • 2012年 10月 本社を東大阪市足代北へ移転

ハーヴェストのブランド「レザークラフトカンパニー」についてや、革へのこだわりなどの思いが込められたストーリーです。

ぜひご覧ください。

目次

「ハーヴェスト」出会いから生まれた『株式会社ハーヴェスト』

まず初めに、株式会社ハーヴェストの創業経緯についてお伺いしました。

「1983年にハーヴェストの前身である『株式会社キッズカンパニー』という会社を設立しました。この頃はレザーよりもコットンやナイロンを中心に扱っていました。いわゆる企画問屋として、メーカーを通じて自分たちで企画したアイテムを作って、BtoBで卸していましたね。」

元々はレザーは扱っておらず、コットンやナイロンを使用したカジュアルなアイテムを扱っていたとのこと。

またBtoCの形態ではなく、BtoBでのビジネスをしていたようです。

今ではレザークラフトカンパニーなどのブランドもあり、レザーアイテムを扱うイメージが強いハーヴェストですが、はじめは違ったビジネスを展開していました。

「設立からから12年経って、吉田カバンの『Tanker』シリーズなどを生み出したデザイナーである山口幸一と出会いました。その方とタッグを組んで『HARVEST LABEL』というブランドを立ち上げました。そのときに社名を『株式会社ハーヴェスト』に変更したのです。」

吉田カバンといえば、日本を代表するカバンメーカーのひとつです。

吉田カバンのTankerを生み出したデザイナーである山口幸一さんとの出会いが、ハーヴェストの立ち上げの大きなきっかけとなりました。

\ ハーヴェストは”出会い”から生まれた /

「ハーヴェスト」時代の変遷とともに”BtoC”そして”D2C”へ

ハーヴェストはBtoBのビジネスを主力としながらも、BtoCにも力を入れています。

「ハーヴェストは今も主力はBtoBのビジネスで、年2回開かれる東京の展示会でバイヤーさんに発注していただく形で取引をしています。」

かつてハーヴェストはBtoBの形態でしか商品の販売をしていませんでした。

しかし時代が移り変わっていくとともに、ハーヴェストもビジネスの方向性を見直す機会が訪れたのです。

「感染症が流行したことで一時期展示会が開けなくなり、営業担当も地方に行けない時期がありました。それがきっかけとなり、今までやってきたBtoBではなく、BtoCをやろうということになりました。」

現在ハーヴェストではBtoCの形態で多くのアイテムを販売しています。

その中でもレザークラフトカンパニーの商品はシンプルかつ高機能、そして上質なレザーを使っているのに低価格であるという点が特徴です。

またレザークラフトカンパニーはWEB限定ブランドとなっており、「D2C」の形態での販売となっています。

D2Cとは「Direct to Consumer」の頭文字をとった略語です。

卸売業者などを介さずに自社で製造から販売までを一貫して行うだけでなく、実店舗を持たずECサイトで販売することで、コストを大きく抑えられる販売形態です。

上質なレザーを使った商品を、安価に手に取ってもらいたい。

そんな思いからレザークラフトカンパニーのD2Cのビジネスがスタートしたのです。

\ 上質で安価な商品を、直接お客様へ届ける /

「ハーヴェスト」シンプルを突き詰めたブランド『レザークラフトカンパニー』

ハーヴェストのブランドである「レザークラフトカンパニー」は、上質なレザーを使ったシンプルな商品が特徴です。

「レザークラフトカンパニー」の立ち上げや、こだわりについても伺いました。

「レザークラフトカンパニーは、イタリアのサンタクローチェで作られた上質な革を用いた商品を、直接エンドユーザーに届けたいという思いで立ち上げました。」

サンタクローチェは、イタリアにある小さな村です。

小さな村でありながらも、数多くのタンナーが集まる革の聖地と呼ばれています。

サンタクローチェで作られるベジタブルタンニンレザーはとても上質で高い完成度を誇っており、レザー通の人なら知らない人はいないほどです。

レザークラフトカンパニーでは、そんな上質なレザーを低価格で提供することにこだわりを持っています。

「LCC(レザークラフトカンパニー)というネーミングには『L(ロー)C(コスト)C(キャリア)』という意味も込められています。要は必要不可欠なもの以外は省いて、革の良さだけで打ち出していこうという思いがあったのです。」

レザークラフトカンパニーの商品を見ると、アイテムとして必要不可欠なもの以外は省かれた、極めて洗練されたデザインであることがわかります。

これは使い心地やデザインのことだけでなく、コストを抑えて安価に上質な革を手に取ってほしいという思いから生まれた発想なのです。

シンプルであり、上質でもある。

そんな洗練されたものづくりから生まれたレザークラフトカンパニーの商品を、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

\ シンプルで上質、無駄を省いて洗練されたカバン /

「ハーヴェスト」イタリアのベジタブルタンニンレザーにこだわる理由

「イタリアのいい素材だけを厳選してお客様に届けるというのが基本的な姿勢です。ヨーロッパの革業界はとてもストイックな文化なので、作り方を100年も変えていないとか、本当に職人気質なところがたくさんあります。」

レザークラフトカンパニーではイタリアのサンタクローチェで作られたレザーにこだわってものづくりをしています。

ヨーロッパの革業界は非常にストイックで、世界でも有数のクオリティが高い仕事をしているとのこと。

価格を抑える努力を続けながらも、素材の質には一切妥協しない。

そんなこだわりが垣間見えたお話でした。

そして、ベジタブルタンニンレザーを使う理由は単に上質で評価が高いからというわけではなく、その性質にこだわりがあるからなのだと語っておられました。

「ラグジュアリーブランドはあえて経年変化をさせない革を使うことが多いですが、我々は経年変化する革にこだわっています。経年変化して色が変わったり、柔らかくなって使い勝手が良くなったりして、そこに自分だけのこだわりが生まれるようなものを作りたいのです。だからサンタクローチェのフルベジタブルタンニンレザーを主に使ってものづくりをしています。」

ベジタブルタンニン製法で作られた革は、自然な風合いが残ったまま商品になるのが大きな特徴です。

長く使い込むことでツヤが出て風合いも変わっていき、また革自体も柔らかくしなやかになっていきます。

長く使い込んでいくことで、はじめて手に取ったときの状態から変わっていき、自分だけのアイテムになっていく。

それは所有者にとって「自分だけのこだわり」と言えるでしょう。

そんな「こだわり」を感じてもらいたいという思いで、レザークラフトカンパニーは上質な革にこだわってものづくりを続けています。

\ 経年変化で”自分だけのこだわり”が生まれる /

ハーヴェストまとめ:人生に寄り添う自分だけのアイテムを

「革は時代とともに自分の歴史を刻むようなものです。なので”大事に使う”というよりも愛着を持って使いこなしてほしいと思います。常に自分のそばに寄り添って持っていただきたいなと。」

レザーアイテムの醍醐味は「経年変化していくこと」です。

それは言い換えれば、「自分の歴史を刻んでいく」ということだと代表の髭様は語ります。

「我々の提案するレザークラフトカンパニーの商品は、お客様と一緒にその時代の流れを映し出してくれる商品です。大事に使うよりも、寄り添ってほしいと思います。」

大事に大事に、傷一つ付かないよう使うのではなく、自分の生活に寄り添うように使ってほしいとおっしゃられていました。

使っているうちに付いた傷もシミも、その人が生きた時代の流れを映し出してくれているのです。

ぜひレザークラフトカンパニーのアイテムを手に取り、自分がこれから生きていく時代を共に過ごしてみてはいかがでしょうか。

きっとかけがえのない、自分だけのアイテムとなるでしょう。

\ 自分の歴史を刻む、LCCのアイテムたち /

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