革のダイヤモンド!「コードバン」が主役のブランド「無二」とは?

革のダイヤモンド!「コードバン」が主役のブランド「無二」とは?

「革のダイヤモンド」と呼ばれる「コードバン」を主役にしたレザーブランド「無二(むに)」。

2015年の設立当初から、滑らかで艶やかな質感を楽しめる多くのレザーアイテムを製作・販売しています。

今回は、「無二」の代表である宮崎泰二さんに、インタビューの機会を頂戴しました。

無二 宮崎泰二さん
  • 2005年 インテリア雑貨店の開業をきっかけに、独学でレザークラフトを学び始める
  • 2007年 オーダーメイドの受注を開始
  • 2015年 石川県・金沢市郊外に「無二」を設立し、オンラインのみの運営に切り替える
  • 2016年 11月より、活動拠点を東京都に移す
  • 2020年 クロコダイル製品のオーダーメイドを始める
  • 現在、「令和6年能登半島地震」の復興支援活動として、売上の一部を寄付に回している

「コードバン」の魅力と、宮崎さんの製作への思いがたっぷり込められたストーリーです。

ぜひご覧ください。

目次

「無二」で使用している「新喜皮革」の「コードバン」はどんな革?その特徴と魅力

「イタリアンレザー」「ブライドルレザー」と並び、世界三大レザーの一つである「コードバン」

「無二」では、世界有数の馬革タンナーである「新喜皮革」の「コードバン」を使用しています。

「コードバン」は、ヨーロッパの農耕馬の臀部からしか採ることができない希少な素材です。

馬のお尻の皮膚の下にある繊維層から、コラーゲン繊維となっている一部を切り出して鞣し、天然石の瑪瑙(めのう)で磨き出すことによって艶のある表情を見せます。

「コードバン」は、皮膚を加工したタンニン鞣しの牛革とは違って表皮がない素材であるため、ゆっくりと経年変化するのが特徴です。

メインで使用しているオイルコードバンは、オイルを含んでいる分、艶の出方は控えめですが、しだいに色が深まり光沢感が増していく様子を楽しむことができますよ。

「コードバン」は、皮膚の表面ではなく、繊維の配列が緻密に絡んでいる層からできています。

そのため、磨くと凹凸のない滑らかな表面になります。

光の反射によって艶感のある滑らかな質感を感じられるのは、「コードバン」にしかない唯一の魅力ですね

実際に採れる「コードバン」は大きいものでA3くらいの大きさです。

「コードバン」は、馬のお尻の左右から一枚ずつしか採れないとても貴重な素材です。

左右を繋げたまま加工される姿がメガネの形に似ていることから、「メガネ」と呼ばれています。

「無二」では、そんな希少な「コードバン」の魅力を最大限に引き出したアイテムを、気持ちを込めて丁寧に製作しています。

\「コードバン」が主役のブランド

「無二」はどんなブランド?10年使っても壊れない唯一無二のレザーアイテム

2015年に宮崎さんによって立ち上げられた「無二」。

「コードバン」を主役にした革製品ブランドとして、名前のとおり唯一無二のレザーアイテムを提供しています。

宮崎さんがレザーに関するお仕事をされるようになったのは、2005年のこと。

インテリア雑貨店を開業し、その中でお財布やブレスレットなどを取り扱ったことがきっかけでした。

まだネット通販も主流ではなかったため、まずはコインケースを作るキットを探して取り寄せるところから始めたという宮崎さん。

ものづくりが好きという純粋な気持ちから、やがてご自身でも革製品を製作するようになりました。

革製品と同時にシルバーアクセサリーの製作と販売を始め、開業から約2年はインテリアや雑貨を中心に営業。

2007年からは、来店されるお客さん向けにオーダーメイドを開始します。

「”せっかく買うんだったら自分の好みにしたい”という需要があるんだなとそこで感じて、オーダーメイドの受注をするようになりました」

当初の宮崎さんが中心にしていたのは、「バイカースタイル」。

シンプルなヌメ革のお財布にウォレットロープを繋げ、バイクに乗っている間も落とさずに済むように連結させて使うスタイルが最初の作風でした。

「自分の形になるように財布を育ててほしい」という思いで、蓋が閉じないほど厚みのある革で製作したお財布を広げて売り、個々人が楽しめるような工夫を凝らした宮崎さん。

あらゆるジャンルに携わり、さまざまな素材を扱っていく中で、「コードバン」の商品をメインとしているブランドが少ないことに着目します。

そして、革製品の製作活動が10年を迎えたことを機に、「コードバンレザーブランド」として「無二」を設立。

石川県の金沢市郊外に工房を構えて活動されていましたが、2016年から拠点を東京に移し、現在に至ります。

そんな「無二」のブランドコンセプトは、「10年は使えるような商品を作って提供すること」

タンニン鞣しの牛革は、使い込むごとに馴染み、徐々に柔らかくなるのが特徴です。

良い経年変化を味わうことができますが、いずれは耐久性が落ちて型崩れが起き、クタクタな状態になります。

コードバンの場合も、使い込むごとに馴染み、徐々に柔らかくなる点は牛革と同じです。

しかし、繊維質が牛革に比べて緻密なので、使い込んでも牛革のようなクタクタ感が出にくいという面があります。

無二では、「いつまでもシャキッとした素材感を保てる」という、コードバンの美しさの象徴でもある艶やかな表情を継続的に維持できるように、製品を仕立てています。

内装に使用されている牛ヌメ革とコードバンのコンビは、経年変化と耐久性のそれぞれのいいところを組み合わせたベストな構成です。

宮崎さんがこれまでに牛ヌメ革とも向き合ってきた経験から感じた、「経年変化で柔らかくなり、変形しやすい面」をなんとかしたいという思いで、10年は壊れない耐久性へのこだわりに至りました。

「せっかく買っていただくのだから、そういう部分はなんとかしたいなと思って、素材の厚みのコントロールまでこだわっています」

お客さんそれぞれのバックグラウンドがわからないからこそ、どんな方でも長く使えるようにと、細部までこだわり抜いて作られているのが「無二」のレザーアイテムたちです。

無二の会社情報

「無二」のおすすめ商品は?人気の長財布やラウンドファスナー財布を紹介!

「無二」のいちばんのおすすめ商品は、お財布です。

特に、長財布やラウンドファスナー財布は非常に人気があります。

「無二」では、「コードバン」の魅力を楽しめるお財布の他にも、「クロコダイル」の独特の風合いを味わえるお財布など、さまざまなラインナップを展開していますよ。

内装には上質な牛革サドルレザーを使用しています。
薄さにも定評がありますよ。

「一つひとつのアイテムをしっかりと作る」というコンセプトのもとで製作されている「無二」の商品。

その縫製には、ミシン縫いと手縫いの両方が取り入れられています。

「ミシンだから早く作れるという部分ではなくて、縫い目の整ったピッチにするとか、ほつれないようにしっかり返し縫いを入れるとか、手縫いに見えるかのような仕立てにもこだわっています」

「無二」には、すべてが宮崎さんによる一品生産だからこそ実現できる高クオリティのアイテムが揃っていますよ。

独特な風合いが魅力のクロコダイル長財布。
オイルコードバンのラウンドファスナーもあります!

「無二」の商品は、BASEオンラインショップMUNIGARAGE(無二ガレージ)にて購入できます。

また、「無二」公式Instagramやメールからのお申し込みも可能です。

洗練されたデザインでとても人気のラウンドファスナー。
収納力もバツグンです!

「既製品が欲しい」「自分仕様にちょっと色を変えたい」など、いずれの場合も相談可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

\長財布やラウンドファスナーが豊富!/

「無二」の「令和6年能登半島地震」復興支援への取り組みと、宮崎さんの思い

令和6年1月1日に起きた能登半島地震。

石川県が故郷である宮崎さんは、「無二」にて復興支援への取り組みを行なっています。

「先輩や友達が被災していたりして、僕は能登の出身ではないですけど石川は生まれ育った場所なので、やはり何か協力したいなという思いがあって」

現在の被災地では、著名な方が現地に赴きサポートされていたり、災害ボランティアが入れるようになったりと、復旧に向けての活動も活発になってきています。

「僕は僕で自分の仕事をやりながら、少しでも貢献したいなと思っています」

宮崎さんは、支援のためにもこれからもっと頑張らなくてはならないという思いを、真剣なまなざしで語ってくださいました。

「無二」のオンライン上での売上の一部は、すべて「令和6年能登半島地震」の支援金として寄付されます。

宮崎さんは、故郷・石川への思いを胸に、今日も心を込めて唯一無二の革製品を製作しています。

\売り上げの一部が支援金になります/

「無二」まとめ:安心感に繋がる革製品を作り続けたい

「無二」の主役である「コードバン」の魅力や宮崎さんの取り組みについて、お分かりいただけたでしょうか。

「10年くらいは安心して使っていただいて、それが結果的に一生物になってくれたら僕も嬉しいので、そういったものをこれからも作っていきたいですね」

宮崎さんは、近年の革の物流の減少や、皮革産業全体の後継者に関する課題についても意識を向けられています。

私たち消費者にとって、愛用中の商品が作られる裏側のストーリーに触れる機会というのは、なかなかないものですよね。

革を作るタンナーさん、販売する問屋さん、皮漉き屋さんや金型屋さんなど、多くの関わりを経た素材が職人さんのもとに届き、そこで新たな命が吹き込まれることによって商品は完成します。

製作の裏側を少し想像してみることで、いまお手元にあるお財布やバッグにも、より愛着が湧くかもしれません。

たとえば、レザーソムリエの資格などは、レザーに関する知識の他にも皮革業界のことを知ることができますよ。

レザーライフを楽しむきっかけにもなりますので、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね。

今回は、「無二」の代表である宮崎泰二さんにインタビューさせていただきました。

お忙しい中貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

\唯一無二のレザーアイテム/

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