高級皮革として知られている「クロコダイルレザー」。
希少性やファッション性だけでなく、とても丈夫で、経年変化を楽しみながら長く使用できることも魅力です。
今回は、国内有数のクロコダイルレザータンナーである「有限会社 藤豊工業所」の専務取締役である藤城耕一様に、インタビューの機会を頂戴しました。
- 1950:東京都墨田区にタンナーとして創業。
- 1980:水溶性染料100%で仕上げるクロコダイルレザーの「マット仕上げ」の技術をヨーロッパより取り入れる。
- 1990:クロコダイルレザー専門の製品部を新設し、バッグや革小物のOEM/ODM事業を開始。
- 2002:植物性タンニンによるナチュラルなめし「クロコダイルのヌメ革」を開発。
- 2010:原産国からのクロコダイル原皮輸入を本格的に開始(現在、自社調達率100%達成)。
- 2019:2月、9月に、パリの素材見本市「プルミエール・ヴィジョン・パリ」に、日本のクロコダイル専業タンナーとして初出展。
- 2020:革づくりからものづくりまで、全工程における内製率100%を達成。
クロコダイルレザーに興味がある方必見の、インタビューレポートです。
ぜひ最後までご覧ください。
有限会社 藤豊工業所はどんな会社?
「クロコダイルレザーに特化したタンナー」である藤豊工業所。
世界的にも希少な「原皮の輸入から、鞣しや染色、製品化までを一貫生産する体制」を構築したことで、他に類を見ないハイクオリティなものづくりを実現しました。
時代を先取りする革新のスピリットで、「マット仕上げ」「クロコダイルのヌメ革」「アート加工」など、国内外で高く評価される新技術を続々と開発しています。
「クロコダイルレザーの美しさと風格を少しでも多く引き出せるように。
美しさと風格を保ったまま、1年でも、1日でも、革が長持ちするように。」
藤豊工業所の製品を一目見れば、クロコダイルという素材に対するリスペクトの想いが伝わってきます。
平らで大判な牛の革などと比べると、クロコダイルレザーは革の凹凸が多く、革の幅も細長いため、革の裁断、漉き、縫製と、製品として完成するまでのすべての工程において、独自のスキルと知識が必要です。
一貫生産により、クロコダイルレザーに特化した製造テクニックが育ち、国内外のさまざまなブランドの厳しい規格をパスする高水準のクロコダイルレザー製品をつくり続けています。
そんな藤豊工業所の技術が詰まった2つの自社ブランド「FUJITOYO(フジトヨ)」「FLEDGE(フレッジ)」は、要チェックです。
- 住所:〒131-0042 東京都墨田区東墨田 3-17-13
- TEL:03-3618-2414
- FAX:FAX:03-3618-2415
クロコダイルレザーの特徴と魅力とは
ワシントン条約により、トレーサビリティが厳格に管理されている「クロコダイルレザー」。
繊維の密度が高いため、丈夫さや堅牢さが魅力のレザーです。
上手に鞣すのがとても難しいことでも知られており、繊維の特殊な構造と希少性ゆえ、クロコダイルレザーを扱えるタンナーは世界でも20数社程度。日本国内には、数社しかありません。
鞣し方が牛や豚の革とはまったく異なるため、設備も違いが多いのだそうですよ。
こちらの革は、藤豊工業所のごく限られた職人のみの手によって作られる「ヒマラヤ」。
ヒマラヤ山脈の”最高峰エベレストをはじめ8000m級の山が連なる壮大な絶景”を彷彿とさせるホワイトとブラウンのグラデーションの美しさは、まさに技術の結晶といえます。
有名メゾンのバッグに採用され、数千万というプライスがついたこともある幻のクロコダイルレザー。
「ヒマラヤ」は染色を行わない鞣し加工で、クロコダイル本来の色味や個々の模様の個性が生かされるのが最大の魅力です。
鞣しの技術が少しでも低いと青みがかったり、黄ばんだりしてしまう加工方法ですが、
藤豊工業所製の「ヒマラヤ」は、一切着色せずに「純白」と言っても過言ではない白さで仕上がっており、国内外からも高く評価されています。
ファクトリーブランド「FUJITOYO(フジトヨ)」の魅力と人気商品は
ファクトリーブランド「FUJITOYO(フジトヨ)」は手に取りやすいクロコダイルレザーアイテムを展開しています。
高いイメージのあるクロコダイルレザーですが、革のメーカーだから実現できる手の届きやすい価格帯のアイテムも展開しています。
1万円以内で購入できるアイテムもあるため、「マイファーストクロコ」にもぴったり。
ビジネス用としてだけでなく、カードホルダーとしてでも使いやすい名刺入れがとても人気です。
\初めてのクロコアイテムにもおすすめ/
100%ナチュラル志向のクロコブランド「FLEDGE(フレッジ)」の魅力と人気商品は
タンニンで鞣したクロコダイルのヌメ革を使った藍染めなど、他ブランドではなかなか見られない付加価値の高い鞣し方や仕上げ方をしているブランド「FLEDGE(フレッジ)」。
他の方と被りたくない方や、珍しいクロコダイルヌメのアイテムを使用したい方におすすめです。
クロコダイルのヌメ革を植物染料で染めたスキミング防止財布など、上質で使いやすいアイテムが豊富に揃っていますよ。
\上品で高級なクロコアイテムなら/
有限会社 藤豊工業所が消費者に知ってもらいたい思いとは
藤豊工業所が特に伝えたいのは、クロコダイルレザーに関する真実です。
- 絶滅寸前の希少生物の革だから高価である
- 絶滅危惧種だから使ってはいけない
- 高価なだけで長持ちしない
クロコダイルレザーは上記のような誤ったイメージが先行し、SDGsの理念とはまるで対照的な存在のように語られがちです。
下記の「クロコダイルレザーに関する真実」を知っている人はもしかしたら少数派かもしれません。
- クロコダイルはワシントン条約で厳重に保護され、トレーサビリティが完全に確保されている
- 皮革用として捕獲されるクロコダイルの大部分は養殖である
- クロコダイルの養殖業界および皮革産業が衰退したら、クロコダイルはむしろ絶滅に近づくとされている
- 皮の繊維が密なので、技術次第で非常に高い堅牢性を引き出すことができる
つまり、私たちがクロコダイルレザーを使用することで、養殖環境が整い、種の保全につながります。
このことは、天然素材の中でも特徴的ともいえる真実かもしれません。
しかも、クロコダイルレザーは皮が上質でなめしの技術が高ければ非常に長持ちします。
SDGsの観点からも良い素材であるということもぜひ知っておきたいですね。
有限会社 藤豊工業所まとめ:国内有数のクロコダイルレザータンナー
国内有数のクロコダイルレザータンナーである「藤豊工業所」。
ファクトリーブランド「FUJITOYO(フジトヨ)」では手に取りやすい価格帯でのクロコダイルレザーアイテムを、そして同じく自社ブランドの「FLEDGE(フレッジ)」では希少性の高いクロコダイルのヌメ革のアイテムを、それぞれ取り扱っています。
どちらのブランドも、クロコダイルレザーの魅力が詰まったアイテムが豊富に揃っていますよ。
今回は、専務取締役の藤城耕一様に、インタビューさせていただきました。
工場も見学させてくださりながら、クロコダイルレザーの魅力をたっぷり説明してくださったフジトヨ様。
お忙しい中貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
\国内有数のクロコダイルレザータンナー/