アパレル業界から新規参入した兵庫県たつの市のタンナー「株式会社A.I.C」。
「株式会社A.I.C」の「Portierra(ポルティラ)」は、現在、そして未来の地球環境をいちばんに考えたジビエレザーブランドとして、社会への広がりを見せています。
今回は、「株式会社A.I.C」の営業担当である三木さんに、インタビューの機会を頂戴しました。
- アパレル業界からタンナーへ新規参入
- ジビエ専門のタンナーに方向転換し、野生獣の皮鞣しに注力
- ジビエレザーブランド「ポルティラ」には、増えすぎて環境破壊にもつながっている野生獣の革を社会に流通させる事で、自然や野生動物との共存について一人でも多くの人が考えるきっかけとなれば良いという思いがあります。
人間と野生獣の共存という観点から、社会に還元していくためのさまざまな取り組みが行なわれている「株式会社A.I.C」のストーリーです。
ぜひご覧ください。
「株式会社A.I.C」の「ポルティラ」とは?その特徴と魅力について
「株式会社A.I.C」が展開するジビエレザーブランド「Portierra(ポルティラ)」。
「ポルティラ」とは、スペイン語による造語で、そのブランド名には「地球の為に」という意味が込められています。
「ポルティラ」は、地球環境を第一に考え、環境に負荷を与えない製法で鹿や熊など野生獣の皮鞣しを行なっています。
野生獣の皮を鞣したジビエレザーは、牛革や豚革などに比べると圧倒的に傷が多く、扱いが難しい面も。
その一方で、たとえば鹿革にしか表現できない柔らかさや野生の風合いを感じられるという魅力にも溢れています。
「ポルティラ」は、有害な物質が一切使われておらず、食べても害がないという非常にエコでナチュラルな無染色革です。
その独自の鞣し製法では、クロムではなく特殊なリン酸系の鞣し剤が使用されています。
リン酸系の鞣し剤を使用した革はホワイトで仕上がるという特徴があるため、「ポルティラ」の革は基本的には白色をしていますが、「eco-tone(エコトーン)」という独自の発色技術による染色も行なわれています。
「エコトーン」は、ポリフェノールと鉄分を反応させて発色させるという、特許も取得済の高度な技術。
染料不使用の環境にやさしい発色技術によって、グレー、濃青、茶色系の色がそれぞれ美しく表現されていますよ。
また、「ポルティラ」では、植物染め(草木染め)への取り組みも行なっています。
植物染めの弱点である日光堅ろう度の弱さをどのように改善するかということを軸に、現在も研究が進められています。
「ポルティラ」のジビエレザーは、環境への配慮がなされ、自然の恵みが最大限に活かされている唯一無二の製品です。
\エコでナチュラルな革「ポルティラ」/
「株式会社A.I.C」はどんな会社?環境保全に取り組む新規参入のタンナー
「株式会社A.I.C」は、兵庫県たつの市で皮革事業を行なっている新規参入のタンナーです。
もともとの会社はアパレルのOEMでしたが、社長の倉田さんが皮鞣しの技術を持たれていたことから、15年ほど前よりタンナーとしての活動を始められました。
最初は、牛革などの鞣しを行なっていましたが、今から約8〜9年前にジビエ専門のタンナーに方向転換。
現在は、「野生獣のタンナーさんのポルティラ」として、世間での認知度が上がっています。
「安全な革を作るのであれば、食べられるくらい安全なものを」
「株式会社A.I.C」の現会長のこの言葉どおり、「ポルティラ」の革は口に入れても害のない素材となっています。
安全を徹底した素材を追求するため、実際に鞣した革をスタッフで刻んで食べながら研究を重ねられてきたそうです。
「株式会社A.I.C」には、「エコテックス®️スタンダード100」の取得実績があります。
「エコテックス®️スタンダード100」は、厳しい分析基準をクリアした、トップクラスに安全な繊維製品に与えられる証です。
この安心安全の実績は、ジビエレザーブランドの中でも類を見ない「ポルティラ」唯一のものですね。
「自分たちで作った革で、自分たちで商品を作り、自分たちで責任を持って売るということが、これからのものづくりにおいては非常に大事なことかなと思っています」
三木さんは、これからはもっと商品開発にも力を入れていきたいという今後の展望についても教えてくださいました。
公式ホームページでは、「株式会社A.I.C」の環境への取り組みや、害獣問題に対する想いが詳しく掲載されていますよ。
ぜひご覧になってみてくださいね。
- 住所:〒679-4126 兵庫県たつの市龍野町中村249
- TEL:0791-60-3685
- Official Website:
「株式会社A.I.C」の「ポルティラ」の革を購入するには?個人でのオーダーも可能
「個人でもタンナーさんから野生獣の革が買えるの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「株式会社A.I.C」では、BtoB、BtoCのいずれにおいても取引を行なっていますので、個人でも革の購入が可能です。
日本全国の革作家さんや、ものづくりが好きでご自分で製作されている方が、たくさん購入されていますよ。
「ポルティラ」の白い無染色革は、一枚から販売されています。
また、「こういうものを作りたい」という商品のアイデアに沿った、最適な革を提案してもらうこともできますよ。
見本のスワッチが送られ、実際の素材を見ながら検討することができるので、遠方にお住まいの方でも商談が可能です。
革そのものをオーダーメイドで作る感覚を味わえるところが、とても魅力的ですよね。
「株式会社A.I.C」の公式ホームページからお問い合わせをすると、担当の三木さんに繋がります。
「ポルティラ」の革の購入をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談くださいね。
\個人でも、1枚からでも買える/
「株式会社A.I.C」のおすすめ商品は?世界一やさしい「ファーストシューズ」
「株式会社A.I.C」のいちばんのおすすめ商品は、赤ちゃんが生まれて初めて履く「ファーストシューズ」です。
皮革素材の販売をメインとしている「株式会社A.I.C」が、「ポルティラ」を立ち上げた時からこだわりを持って製作し続けている「ファーストシューズ」。
万が一、小さなお子さんが誤って口に入れてしまっても大丈夫なように、食べても安全な無染色革で製作されています。
「ファーストシューズ」を収納する木箱には、お名前や誕生日、初めて歩いた日などを入れることができますよ。
一生の思い出の品として、長く保管していけるアイテムです。
「思い出だけじゃなくて、実際にもので触って”こんなに自分って大きくなったのか”ということを感じられると、ちょっとでも自信が出るんじゃないかなという思いですね」
三木さんは、「ファーストシューズ」に込められた意味について、そのように語ってくださいました。
お子さんが成長して大人になり、何かに悩んだり自信を失ったりした時に、「ファーストシューズ」に再会することで自分自身の価値に改めて気づかされるかもしれません。
「ポルティラ」の世界一やさしい「ファーストシューズ」は、お子さんへの初めてのプレゼントとしても人気ですよ。
「ファーストシューズ」は、クレヨンハウスのオンラインストア・東京店・大阪店、またはCreemaにて購入できます。
生まれたばかりのお子さんや、これから生まれてくるお子さんとの大切な記念に、一足いかがでしょうか。
\無染色革の「ファーストシューズ」/
万が一、口に入れてしまっても安全!
「株式会社A.I.C」まとめ:人間と野生獣が共存する社会で
「株式会社A.I.C」の「ポルティラ」の特徴や商品の魅力について、お分かりいただけたでしょうか。
「環境負荷を抑えた製法で素材にして社会に還元していくということは、人間と野生獣、動物との共存ということを考える上でもすごく大事なことなんじゃないかと思っています」
日本で鹿が爆発的に増加している原因の中でも、人間の経済活動によるところが非常に大きいと語る三木さん。
近年では、家の近くで鹿や熊などが目撃されたり、農作物の被害が出たりという報道が話題になることもありますよね。
「増えちゃったからという理由で駆除して捨てるというのは、道徳的におかしいのではないかということをすごく感じています」
「株式会社A.I.C」では、こうした自然と社会の実情を踏まえ、動物の命を決して無駄にせずに素材として活用していくための取り組みを長く続けられています。
「ポルティラ」のジビエレザーは、人間と野生獣が共存するこの社会において、非常に身近でエコな存在です。
これからの地球環境について考えていくきっかけに、ぜひ「ポルティラ」の革や商品をお手にとってみてくださいね。
今回は、「株式会社A.I.C」の営業担当である三木さんにインタビューさせていただきました。
お忙しい中貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
\地球にやさしいジビエレザー/